『オク氏夫人伝』が凄まじい
こんにちは、テジです!
先日、今話題の『オク氏夫人伝』を完走しました。
2024年の12月に始まったので、2025年作品とカウントしてもいいものかわかりませんが、すでに2025年No.1候補なぐらいに、とても良かったです。
むしろ、『涙の女王』『ソンジェ背負って走れ』『ジョンニョン:スター誕生』など強豪揃いの2024年組にカウントしても、No.1を取れそうなぐらい。
今回は、そんな『オク氏夫人伝』の魅力について、ネタバレは避けつつ紹介していきたいと思います。
『オク氏夫人伝』ってどんなドラマ?
あらすじ
奴婢(奴隷)として生まれたクドク(イム・ジヨン)は、ある両班の使用人として酷い扱いを受けいながらも、いつか父と逃げ出し海辺に家を持ってゆっくり生きていくという密かな夢を持って懸命に生きていた。
そんな中、運命の巡り合わせで、全く縁もゆかりもないある両班に成りすまし、その人物の人生を生きることになる。
『オク氏夫人伝』は、身分を偽りながらも、強くたくましく、そして周りの人々のために生きながら、人としての夢を叶えていく主人公クドクと、クドクを一途に愛し続けたソンイ(チュ・ヨンウ)を軸にした時代劇です。
『オク氏夫人伝』の魅力
1. 類稀なるバランス力
食べ物も、五味(甘味、塩味、酸味、苦味、うま味)が複数混ざり合うことでより美味しく感じるのと同様に、ドラマもバランスが重要です。
もちろん、ひたすら笑えたり、ひたすら悲しいという一方向にド直球なものもいいんですが、やっぱり、ほっこりできて、笑えて、でも深く悲しいところもある、そんな作品は満足感があります。でも、そのバランスをうまく成立させるのがとても難しい。
多くのドラマに出会えば出会うほど、その難しさを痛感させられます。
そういった意味で、『オク氏夫人伝』のバランス感は抜群でした。
ネタバレは避けたいので、あまり内容に詳しくは触れませんが、ドラマのベースのストーリーラインとしては、『オク氏夫人伝』は主人公が奴婢ということもあって、心が締め付けられるような時間がかなりあります。それでも、そこを軽やかに拭ってくれる、笑いや明るさも随所に散りばめられていて、エンターテイメント作品として、とてもバランスが取れていて、簡単に言ってしまうと観やすいという言葉になるのでしょうか。
観やすいというと何だかこう軽く聞こえがちですが、エンターテイメントとしてのドラマでは、観やすいというのはとても重要だと思います。
2. 脚本力が生み出すストレスフリーな鑑賞体験
『オク氏夫人伝』を観てまず思ったことは、最初から最後に至るまでストレスがなかったということ。
じゃあ、「ストレスって何だよ?」ってことですが、例えば、こんなものがあります。
- 展開が遅すぎる
- 中弛みがある
- 伏線が回収されずに終わる
- 無理のある展開
- 全てを台無しにしてしまうエンディング
どんなにいいドラマでも、だいたいこれらのどれか1つには当てはまってしまって、ちょっと減点になってしまうのですが、個人的に『オク氏夫人伝』にはどの1つも当てはまりませんでした。
3. 従来の時代劇とは違ったアプローチ
韓国の時代劇というと、基本的に王や大妃、世子など王族とその周辺の大臣たちの権力闘争が軸になっていることがほとんど。

それに対し、『オク氏夫人伝』では、王や大妃、世子など王族は全く出てこず、韓国の地方の1箇所を主に舞台にし、そこに住む地方役人や村人が所要な登場人物となっています。
また、格差、職業差別、LGBTQなど現代にも通じる普遍的なテーマを扱うことで、朝鮮時代の設定でありながら、現代のドラマと通じるようなテイストが感じられます。
4. ジャンル横断型、でもとっちらかっていない
主人公クドクは、外知部(今で言う弁護士)として多くの人を救い、劇中ではたくさんの裁判シーンが出てきます。そういった意味でこのドラマはお仕事ドラマと言えます。
その一方で、根底にはこの時代の状況ならではの壮大なロマンスがあり、かと思えば、サスペンス要素もある。
ジャンル横断型は、韓国ドラマでは割とふつうですが、横断しすぎて中途半端になってしまったりとっちらかってしまうことも多々。
『オク氏夫人伝』は、この点においてもベストな塩梅でした。
5. 何と言っても主役2人の演技力
あれこれとここまで魅力を語ってきましたが、何と言ってもこれらのポイントが際立つのも俳優陣のすばらしさがあってこそ。
とりわけ、主役のクドクを演じたイム・ジヨンと、ソンイを演じたチュ・ヨンウがあっぱれ。
イム・ジヨンもチュ・ヨンウも、このドラマではそれぞれ1人2役を演じています。
イム・ジヨンは、奴婢としてのクドク、そして後に成りすますことになる両班オク・テヨンを演じ分けているのですが、身分の違う2人の人物を巧みに演じ分けていることもさることながら、時には完全に生気を失ったような目、時には場を温かくするような目をし、その表情の引き出しが凄まじいのです。

チュ・ヨンウは、クドクを愛し続ける芸人ソイン、そしてソインと瓜二つのもう1人の男性を演じています。この2人がまさに正反対の性格をしているのですが、ドラマを観ていても、チュ・ヨンウの表情だけで瞬時にどっちかがわかってしまうほど、明確に演じ分けています。


チュ・ヨンウ氏は、まだ25歳!これからどんどんスター街道をひた走りそうな予感。
そして、忘れていけないのがサブキャラクターたち!
サブキャラクターも丁寧に描かれてこそ名作だと個人的に思っていますが、このドラマもその一つ。
個人的にすごくいいなと思ったのは、主要サブキャラクターたちの始まりと終わりまでがしっかり描ききられていること。
特に、テヨンとソインの周辺のサブキャラクターたちの愛らしさはすさまじく、サブキャラクターたちにまでしっかり感情移入してしまう魔力があります。
さいごに
いかがでしたでしょうか?
本当に素晴らしい作品なので、とりあえず騙されたと思ってまずは開封してみてください!

