現実より少しだけいい世界を描くことの重要性
こんにちは、テジです!
先月末に最終回を迎えた、ドラマ『おつかれさま』。
もちろん完走済みなのですが、あまりの良さに感想もまとまらず、もうすでに4月も終わりを迎えようとしている、そんな春。
『おつかれさま』を完走して、そして個人的にトップクラスで大好きな『応答せよ1988』や『賢い医師生活』のことを思い出してなんとなく感じたのは、現実より少しだけいい世界を描くことの重要性。
今回はそんなことについて、お話していきたいと思います。
リアリティーか、はたまたファンタジーか
ドラマや映画で、リアリティーが追求されるべきかというのは、もちろん作品やジャンルによるべきところというのはもちろんだ。
リアリティーが重視されるドキュメンタリーに近いものや史実に即したものはリアリティーが重視されるべきだろうし、ヒューマンドラマもあまり現実からかけ離れてしまうとちょっと?となってしまう。それとは逆に思いっきりファンタジー性のある作品もたくさんある。
個人的にはこれはダメというジャンルはほぼないけれど、大の好物はヒューマンドラマで、あまりにもファンタジー性の強いものはあまり好きになれないことが多い。
ヒューマンドラマという観点で言えば、人間の感情や心情を丁寧に描くヒューマンドラマでは、一般的に現実的であること、すなわちリアリティーが一定程度求められる。
あまりにもストーリーが現実世界では起こり得ないようなものだと、共感ができず、ヒューマンドラマの醍醐味が薄れてしまう。
その一方で、ドラマや映画はエンターテイメントの一種だ。
そうであるならば、ヒューマンものとはいえ、リアリティーだけが追求されるべきかといえば、そうともいえないような気がするのだ。
そんなことを強く思わせてくれたのが、『おつかれさま』であり、大大大好物の『応答せよ1988』や『賢い医師生活』だ。
現実より少しだけいい世界を描くことの重要性
『おつかれさま』、『応答せよ1988』、そして『賢い医師生活』に共通しているのは、どれも誰しもが何かしらのところで共感できるようなリアリティーがベースになっているにもかかわらず、私たちが普段の現実社会で見る人間模様よりも、少しだけあたたかくて感動的な人間の姿が描かれている点だ。
この”少しだけ”というのがポイントで、現実社会では絶対存在し得ない聖人君子たちが登場するわけではなく、こういう人になれたらなとか、こういう人がいたらなという感じで、実際に現実社会でいてもおかしくない”善い人たち”が登場するのだ。
『おつかれさま』は、主人公であるエスンとグァンシクの夫婦を中心に、その前後の数世代に渡る1960年から半世紀以上にかけての壮大な家族の物語を描いた作品。
ドラマ内のエピソードはどれも心を打つものばかりで、特に親子や夫婦間の誰しもが持ち得る感情を描いているという意味でリアリティーがあるのだが、その一方でこのドラマを観ていると、自分が誰かの親だったらこんな親になれるのだろうかとか、グァンシクのような夫になれるのだろうかと思わせられる。
特に、自分は既婚男性として、そして父親の静かな目立たない優しさみたいものが理解できるようになった年齢の男性として、グァンシクに自分自身や自分の父親を重ねた時間がたくさんありつつ、エスンや子供達のために全人生を注いだグァンシクの姿に、ある種現実離れした男性像も見たような気がした。それがある意味このドラマのエンターテイメント性でもある。

『応答せよ1988』は、1988年から1990年代半ばまでの高校生仲良し5人組とその家族が双門洞という1つの地域で過ごした青春を描いた物語。
青春時代の恋愛や友情、そして思春期真っ只中の親子関係など、時代設定は中々レトロであっても共感ポイントが多い。
それでいて、この5人ぐらい仲のいい幼馴染グループがいるっていう人は現実世界ではあまりいないような気がするし、ドラマ内で描かれる家族の名シーンもどれもありそうでなさそうな、なさそうでありそうな、あたたかくて、笑えて、ほっこりする、そんなものばかりだ。
『応答せよ1988』の双門洞という世界は、決してファンタジーではないけれど、でもあくまでこのドラマの中でのみ存在する、自分もその中で青春を過ごしてみたいと思わせてくれる空間だ。

『賢い医師生活』は、ある病院を舞台に40歳の5人の医師たちの日常を描いた作品。
メディカルドラマというと、超人的な能力を持つヒーロー天才医師が次々と難しい手術をこなし患者を救っていくというようなものがけっこう多かったりするのですが、『賢い医師生活』は壮大なストーリーラインがあるわけでもなく、ジェットコースターのように揺さぶられるような展開があるわけでもなく、ひたすらこの5人が患者と真剣に向き合い、それ以外は喋って、食べて、バンド活動するというのを繰り返している、そんなドラマなわけなので、ある意味リアリティー満載と言えば満載。
でも、このドラマにもある種のちょっとした非現実性がもちろんあるのです。
- そもそも40歳までこんな仲の良い5人組はなかなかいない
- ほろっとする患者と医師たちのストーリーが無限に襲ってくる
それ故に、一見特筆すべきストーリーラインがあるわけではないこのドラマが、多くの人を魅了するエンターテイメントとなっているのだと思います。
さいごに
いかがでしたでしょうか?
今回は、ドラマ、ことヒューマンドラマにおいての、現実より少しだけいい世界を描くことの重要性について触れてみました。
ではでは、アンニョン!

